昨日の朝刊にこんな記事がありました。
障害者助成システム障害の記事でした。
『障害者に対しての助成金計算のソフトウェアに欠陥があり、需給が受けられなかった人が45名いた』
と言う内容の記事です。
この類の話は、同じシステム屋として他人事ではありません。
このシステムを開発した業者がどこなのかも、開発した経緯や背景もまったく分かりませんが。
一つ言えることは、システム欠陥の影響が多大にあるってことだけです。
でも、この記事を読んでて何か違和感を感じました。
それは、”最初のシステム開発から数年が経過している”ことです。
その間に誰もチェックしなかったのだろうか?誰も気が付かなかったのだろうか?
そして新聞の見出しには「ブラックボックス」と言う文字が浮かんでいる。
この「ブラックボックス」って言うのは何?
いったい、システムとは誰の為に、何の為に作っているのだろうか?
と言うのを考えてしまいます。
この記事には色んな意味で、沢山の問題が含まれている気がします。
もちろんシステムを開発した側の責任も重大です。
また、最初のシステム開発を発注した側にも責任もがあると思います。
通常こう言う類のシステム開発では。
発注者側からの要件・仕様を開発側が分析し、開発をしていきます。
開発が終わると発注側での受入テストを行います。
この時点でシステム欠陥はほぼ潰していかなくってはいけません。
もちろん、潜在的な欠陥は必ずどっかに潜んでいます。
システム開発も人間が作るものですから、必ずどっかにミスが存在します。
でも今回のシステムは、導入から数年が経過し、その欠陥自体も控除漏れと言う内容でした。
控除漏れと言う欠陥はなかなか気が付かない物なのでしょうか?
もちろんシステム自体がどんなものかを私は知りません。
偉そうなことを言うつもりもありませんが。
一体、システムって誰の為に作っているのでしょう?
誰が言い出して、誰が発注して、誰がテストして、誰がチェックして、誰が使うのか?
そして誰がその効果や影響をうけるのか?
誰の為のシステムなのでしょうか?
ミスした会社が全て悪いのでしょうか?
「ブラックボックス」って何がブラックボックスなのでしょうか?
使っている側の言い分としては「私は出来てると思っていた」「システムの中身までは知らない」と
言うのでしょう。
開発した側の言い分としては「発注側から資料が提出されていない」「こんな仕様は聞いていない」と
言うのでしょう。
これって一体何なのでしょうかね?
この業界では、ホント良くある話です。
一体システムは誰の為に、何の為に作るものなのでしょうか・・・。
そんなことを考えさせられる記事でした。
本当に、システム屋としては決して他人事ではありません。
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